初めまして、最近阪神タイガースが低迷気味で気分が落ち込んでいる新入生11期のうっしーこと牛島です。11期トップバッターとして今回こうしてブログを書くことになり少々緊張しています。前回の宮川先輩のような文才溢れるブログは書けませんが、最後までお読みいただけると嬉しいです。
さて、本来なら先日開催されたこえけんの外会場でのイベントやランティス祭りのレポートを書くものなのでしょうが、僕は以前からブログの担当が回ってきたらユーフォの話がしたいと思っていたのでタイトルの通りのテーマで書きます。
では、なぜユーフォなのかというと、単純に僕が一番好きなアニメだからです。簡単に説明をしておくと、響け!ユーフォニアムは京都の北宇治高校という学校の吹奏楽部がコンクールの全国大会を目指して奮闘する様子を描いたもので、2015年の4月からTVアニメの第1期が、2017年の10月から第2期が放送され、昨年にスピンオフ映画『リズと青い鳥』を挟んで今年の4月に新作の劇場版『誓いのフィナーレ』が公開されました。先日、続編の制作が発表されるなど今でも根強い人気がある作品です。こえけんの先輩の中にも最近になってアニメを見始めてハマった方が何人かいらっしゃるようで嬉しく思っています。
ユーフォに魅了された当時中3の僕は何度も宇治に足を運んで物語に思いを寄せ、サントラをヘビロテして聴き、そして高2の時に洗足音楽大学ウィンドアンサンブルによる生演奏を初めて聴いて涙を流しました。
ユーフォの魅力は大きく2つあると思います。まずは部活動における人間関係がリアルに描写されている点です。最近ではラノベ原作やなろう系の壮大なストーリーのアニメが多く製作されている印象がありますが、ユーフォは対照的に、高校における部活動の実情や思春期の高校生の心の機微を緻密に、丁寧に描いています。
普通、スポーツなどの部活モノの作品は部員が一致団結して勝利を目指し、アツアツの試合展開で視聴者を楽しませるものですが、ユーフォの場合必ずしもそうではありません。
中学や高校時代にある程度部活に真剣に取り組んだ経験のある方なら共感できると思いますが、まず当初の段階で部員のモチベーションに差があります。全国大会出場を目指して部活に真剣に取り組みたい者もいれば、あくまでエンジョイ程度で部活に参加したい者もいます。また受験勉強が忙しくなって部活に参加できなくなる者、体の都合で楽器を吹けなくなる者もいます。
そして部員たちがコンクールへの練習に取り組むにあたって一つの大きな山場として描かれるのがオーディションです。部員数が多い北宇治の吹奏楽部は、コンクールに出場できる人数の上限の55人を選出するためにオーディションを行います。選考基準は完全実力主義で、先輩よりも上手ければ自分だけがコンクールのメンバーに入ることもあり得ます。こうした状況の中で、自分だけがメンバーに選ばれて部内での人間関係が悪化することを懸念して敢えて下手に演奏する者もいます。実力主義と年功序列のジレンマに悩むわけですね。トランペットのソロを選ぶ時は、実際に1年生が3年生に勝ってしまい、部内に亀裂が入ります。
人間関係に悩んで葛藤しながらも「うまくなりたい」と願い、努力し、挫折し、また努力し前に進もうとするキャラクターの姿に僕は心を打たれるのです。『リズと青い鳥』はTVシリーズとは監督を変えてこの辺りの心理描写によりスポットを当てた作品となっています。
そしてもう一つの魅力が、音楽作品としてのクオリティの高さです。バンドやアイドルをテーマとしたアニメであれば、キャラクターをステージ上で派手に動かすことが可能なのですが、ユーフォの場合は吹奏楽なのでそのような演出が出来ません。さらに55人がコンクールのステージに上がる訳ですから、登場する人数も、楽器もとてつもなく多くなります。これらを細かく描こうとすればするほど製作が大変になるのは目に見えていますが、京アニは一切妥協しませんでした。
主要キャラ以外を「モブ」として扱うことはなく、個性的な見た目やちょっとしたセリフ、小道具などを与えることで彼ら全員がコンクールに向けて努力してきたことをそれとなく感じさせます。楽器の演奏も、実際にその瞬間に鳴っている音とピストンの動きを完璧に合わせて描ききっています。さらにキャラクターの演奏を聞いていると、本番が近づくにつれて上手くなっているのがよく分かるのです。
作中のコンクールの演奏シーンはどれも長尺で、特に『誓いのフィナーレ』では演奏シーンが約10分間ありますが、派手な動きがなくても、劇場の音響とマッチした迫力ある音と細部にこだわって作り込まれた映像、そしてそのステージに至るまでの物語があれば一瞬たりとも飽きることはなく、感動を与えてくれます。あの演奏シーンを見てると不思議と鳥肌が立って涙が出てくるんですよね(伝われ)。
さて、先日製作が発表された続編がTVアニメになるのか、劇場アニメになるのか分かりませんが、1期ではピカピカの1年生だった久美子たちが3年生になってどのように部を引っ張っていくのか、またその先にどんな結末が待っているのか今から楽しみで仕方がありません。またガルパンでお馴染みの立川シネマシティが7月5日から2週間ほど『誓いのフィナーレ』の極上爆音上映を行うということなのでこちらも楽しみにしています。
と、こんな感じでユーフォの話は終わりたいと思います。ここまでお読みいただきありがとうございました。作品の魅力と僕のユーフォへの愛が少しでも伝われば幸いです。次のブログ担当は同じく11期の澁谷君にお願いしたいと思います。乞うご期待!